妊活中なのにコーヒーがやめられないあなたへ朗報です。
『適量のコーヒーは人工授精の妊娠率が上がる』なんてデータがありました。
妊活中のコーヒーは本当にダメなのでしょうか?
「何杯まで」であれば影響がないのでしょうか?
精神的にツライ妊活の時期、我慢しなくて良い方法はないのでしょうか?
この記事では、
・コーヒー(カフェイン)が妊娠率を上げる良い影響
・妊活中のコーヒーは何杯まで良いのか
・妊活中に我慢せずに上手に楽しむ工夫
をお伝えします。
妊活中のコーヒー飲みすぎの影響は?
そもそも、妊活中のコーヒーの飲みすぎ(カフェイン過剰摂取)はよくないのでしょうか?
「妊娠中」の胎児への影響
まず「妊娠」中にカフェインが良くないという話は有名ですね。
妊娠中のカフェインの取りすぎは、胎児に悪影響を及ぼします。
①胎盤を流れる血流の量が減少する。
⇒胎児に届く栄養や酸素が減り、流産・死産が増えたり、発育に影響が出る。
②カフェインが胎盤を通過して胎児へ渡る。
⇒代謝機能が未熟な胎児の発育に影響を与える。
③妊娠中の母体ではカフェインの分解・排泄の時間が通常より長くなる。
⇒母体が不眠や頭痛・鉄分不足などを起こしやすくなる。
実際に流産率が上がるデータもたくさんあります。妊娠中のカフェイン取りすぎは、絶対に控えたいですね。
「妊活中」の妊娠率への影響
次に、妊娠を望んでいる状態「妊活」の間の話です。「妊娠」中と異なり、胎児への影響を心配しなくてよい妊活中は問題ないように感じますが、そんなことはありません。
コーヒーを多量に飲むと妊娠しにくくなるという以下のようなデータがあるんです。
Caffeine Intake and Delayed Conception: A European Multicenter Study on Infertility and Subfecundity (カフェイン摂取による妊娠の遅れ:ヨーロッパ不妊施設による他施設研究)引用
英ウィメンズクリニック「妊活中にコーヒーはだめ?」参照
20年以上前のデータにはなりますが、現在も多くの医療機関のサイトで紹介されています。
とはいえ、過敏になる必要はありません。上記のデータは「コーヒー1日5杯」や「カフェイン1日501mg以上」など過剰摂取をした場合の結果です。適量であれば、妊娠率への影響はありません。
過剰に心配する必要はありませんが、この事実を知ることが大切。妊活中にコーヒーを飲み過ぎそうになったら、ちょっと思い出してみてください。赤ちゃんの顔をはやく見るためなら、飲み過ぎを我慢できそうですね。
やめられない妊活中コーヒーで妊娠率アップ⁉
過剰摂取は妊娠率を下げる可能性があるコーヒーですが、完全に辞める必要はありません。むしろ、妊活中のコーヒーは飲んだ方がいい!かもしれません。
人工授精の妊娠率アップ効果
あまり有名ではないですが、とても面白い話があります。2019年の論文で、以下の研究結果が発表されています。
ほどよいコーヒー摂取は、人工授精の妊娠率を1.5倍も上げるというのです。1.5倍は とても大きな数字ですね!
しかし体外受精・顕微授精については、関係がなかったそうです。
この結果をもたらした要因がコーヒー中のポリフェノールなのか、リラックス効果なのか、明確な理由は未解明です。しかし、コーヒーが妊娠に良い影響を与えていることは確か!です。
健康効果・リラックス効果
また、ほどよい量のコーヒーにはメリットがたくさんあります。
・代謝が良くなる
・抗酸化作用がある
・持久力や集中力が上がる
・心臓病のリスクが下がる
などなど、健康に良い効果が盛りだくさん。妊活で大切なことは、母体の健康です。コーヒーがもたらす効果はあなどれません。
特に妊活中はリラックス効果が重要。香りが脳を休めると言われています。不妊とストレスには大きな関係があり、コーヒーのリラックス効果は良い影響になるでしょう。
コーヒーを完全にやめるなんて、もったいないと思いませんか?
妊活中のコーヒー何杯まで?
結論からお伝えしますと、妊活中のコーヒーは1日コーヒーカップ3杯までに抑えることをおすすめします。
妊活中の「カフェイン」量
妊活中のカフェインは、1日300mgまでが目安です。
日本の厚生労働省のサイトには、妊活中や妊娠中のカフェイン上限量の明確な記載はありません。かわりに「以下の妊婦に対する基準値を参考にするように」となっています。
○世界保健機関(WHO);1日コーヒー3~4杯まで(2001年)
○英国食品基準庁(FSA);1日カフェイン200mg(コーヒーマグカップで2杯程度)まで(2008年)
○カナダ保健省(HC);1日カフェイン300mgまで(コーヒーマグカップで約2杯)まで(2010年)
厚生労働省『食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A』参照
「1日200~300mgまで」と国によって基準は少し異なります。日本のさまざまな妊活サイトでは「1日カフェイン300mgまで」という意見が多いため、当記事では、妊娠の可能性がある妊活中のカフェイン摂取は1日300mgまでを基準にご紹介していきます。
妊活中の「コーヒー」量
では「カフェイン300mg」は、コーヒーに換算すると何杯くらいでしょうか?
上記の数値を基準に計算すると、「カフェイン300mg」は「コーヒー375ml」。
わかりやすくカップで換算すると、
・マグカップ(200~250ml)約1~1.5杯まで
妊活中に飲んでもよいコーヒーは、1日コーヒーカップ3杯までですね。
上記はインスタントコーヒーから計算しています。コーヒーの種類によってカフェイン含有量は変わるので、都度確認してみてくださいね。
例えばスティックタイプのカフェオレは、カフェイン量1杯50mg以下のものもあります。1日6杯も飲めちゃいます。
コーヒー以外のカフェインに注意
ただし、コーヒー以外のカフェインを忘れないでください!
お茶や食べ物などにもカフェインは含まれます(以下表参照)。
コーヒー以外からカフェイン摂取が多い場合は、コーヒーカップ3杯より少なくすることをおすすめします。
妊活中のコーヒーと上手に付き合う方法
妊活中は適量を飲んでほしいコーヒーですが、なかなかコーヒーカップ3杯までに抑えることは難しいですよね。でなければ、「コーヒー何杯まで?」と検索しないはずです。
カフェイン量を意識して、上手にコーヒーを楽しみましょう♪
お茶は麦茶とルイボスティーで
まず意識していただきたいのが、コーヒー以外のカフェイン。1日のカフェイン摂取量が多いとコーヒー量を抑えないといけなくなります。
特に注意が必要なのはお茶。お茶はカフェイン量が多い食品です。
(例えば煎茶やほうじ茶、ウーロン茶は、500mlのペットボトルに100mgのカフェインが含まれます。なんと1日の3分の1の量!1日のコーヒー量を減らす必要があります。)
コーヒーを少しでも多く楽しむため、お茶からのカフェイン摂取量を減らしましょう。
そこで日頃のお茶にお勧めなのが、麦茶とルイボスティー。カフェイン量が多いお茶の中で、麦茶とルイボスティーはカフェインが含まれていません。またルイボスティーはポリフェノールも豊富なので、妊娠に良い影響を与えてくれるかもしれません。
コーヒー以外のカフェイン量を少しでも減らし、コーヒーをフルに楽しみましょう!
デカフェ・カフェインレスの活用を
妊娠中・妊活中には、カフェインが一切含まれていない『ノンカフェインコーヒー』が有名ですね。でもあまり美味しくないと不人気です。(私も同感…。)
そこでお勧めしたいのが、最近流行りの『デカフェ』や『カフェインレス』のコーヒー。
『デカフェ』『カフェインレス』:カフェインが限りなく少ないコーヒー
『デカフェ』『カフェインレス』のコーヒーは『ノンカフェイン』より美味しいものが多く、人気があります。
最近は市場にたくさんの種類が出ており、豆や粉の状態の商品もありますし、手軽に飲めるインスタントやドリップタイプも販売されています。好みに合わせて選べるので嬉しいですね。
もちろんカフェインゼロではないので、カフェイン量は確認して飲みましょうね。
【まとめ】妊活中のやめられないコーヒーは程よく楽しむべし
妊活中のコーヒー(カフェイン)について紹介させていただきました。
*妊活中のコーヒーは1日3杯くらいまで
(コーヒーカップ約3杯)
(マグカップl約1~1.5杯)
*日頃のお茶はルイボスティーや麦茶などでカフェイン量の調整を
*デカフェやカフェインレスも取り入れて
*ちょっとくらいなら気にしない!
過剰摂取でなければ、コーヒー(カフェイン)は妊娠に悪影響はありません。
妊活中はどうしても神経質になってしまいがちな時期ですので、コーヒーのメリットを理解して、ぜひ楽しんで飲んでほしいです。
気にしすぎてストレスためるのでなく、ざっくり考えて楽しみましょう♪
頑張っている人の心が、コーヒーで少しでも軽くなりますように。。
コメント